2007年 10大ニュース
続くお笑いブームの波に乗り遅れまいと、日々スポットライトを浴びる瞬間を狙っている芸人たち。お笑いの世界はまさに群雄割拠。そこから抜き出て世間をにぎわせたのは、作り込まれたビジュアルとキャラクターで「衝撃」を「笑劇」に変えた芸人たちだった。
2007年の話題を一気にさらったのは小島よしおだ。海パン一丁の姿で筋肉質の体をさらし、BGMに合わせてリズミカルに踊る。自虐ネタを繕うように連呼される「そんなの関係ねぇ」や「おっぱっぴー」はメディアを席巻。ユーキャン流行語大賞にもノミネートされた。彼の動画はYou Tubeの再生ランキングで世界5位という快挙も達成。また、一張羅である海パンは品切れ続出に。のみならず、ジャマイカのDJが自身の曲に「そんなの関係ねぇ」をサンプリングしたり、その名もズバリ「ソンナノカンケーネ」という競走馬まで登場と、まさにスター級の影響力を発揮した。
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柳原可奈子もまた、2007年に最もブレイクした芸人のひとりだ。彼女のウリは形態模写。アパレルショップの店員や女子高生などになりきり、彼女らの日常と世間のギャップをおもしろおかしく切り取る。愛らしい笑顔とぽっちゃりした体型も印象的で、いわゆる「もてぷよ」の系譜に連なると言っていいだろう。また「鬼嫁日記 いい湯だな」では、連続ドラマへのレギュラー出演も果たした。
花開いたのは小島よしおや柳原可奈子ばかりではない。鞭を振りながら「このブタ野郎」とののしるSMの女王様キャラで人気を得たのはにしおかすみこ。露出度の高いボンデージの衣装は、2006年にブレイクしたレイザーラモンHGをほうふつとさせる。高圧的な女王様を演出しながらも、時折のぞかせる弱腰な素の性格とのギャップもウケているようだ。
ちょび髭に白のタキシードと蝶ネクタイがトレードマーク、独特のムード歌謡をアカペラで朗々と歌い上げ、シュールな笑いを生んだのはムーディ勝山。本来は「勝山梶」というコンビの芸人だが、宴会の余興として始めたキャラクターに火が付いた。「右から来たものを左へ受け流すの歌」など、ムーディソングと名付けられた持ち歌(ネタ)にはいくつものバリエーションがあるが、いずれの歌詞にもほとんど意味らしいものがない。しかし、それが着うたで配信されるや大ヒットを記録した。
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たむらけんじ、宮川大輔、ケンドーコバヤシら、長年くすぶっていたベテランピン芸人たちも派手に活躍。若手とも大物ともフレキシブルに絡み、存在感をアピールした。また、ピン芸人にはブレイク間近の予備軍がまだ続々。犬井ヒロシ(サバンナ)、永井祐一郎、世界のナベアツ(ジャリズム)らがそれぞれのキャラクターに磨きをかけている。08年も個性豊かなピン芸人たちがお笑い界を席巻する?(編集・執筆/mixiニューススタッフ)
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