今回は、ダイエット中にコンビニエンスストアで朝ごはんを選ぶときのポイントと、おすすめ商品をご紹介します。
コンビニで朝ごはんを選ぶ際のポイントは?
コンビニエンスストアで朝ごはんを購入する際は、糖質、タンパク質、食物繊維の3つの栄養素がとれる食品を選ぶことがポイントです。おにぎりやパンなどに多く含まれる糖質は、脳のエネルギーやタンパク質の合成に役立ちます。体内時計をリセットし、1日を活動的に過ごすためにも欠かせない栄養素です。
サラダチキンやゆで卵などに多く含まれるタンパク質は、体温を上げて代謝が高まるので、太りにくい身体作りに役立ちます。また、タンパク質が含まれているものは噛み応えがある食品が多く、腹持ちが良いため満足感につながって日中の食欲を抑えることができるので、暴飲暴食の予防にもなるのです。
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野菜サラダや果物に多く含まれる食物繊維は、腸を刺激して寝ている間に作られた便を排泄することに役立ちます。毎日スムーズに排泄することは、ダイエットや美肌作りにも重要です。
太りやすい「コンビニ朝ごはん」
前述のようなポイントを抑えることで、健康的に「コンビニ朝ごはん」を選ぶことは可能です。しかし、選び方によっては体重の増加につながることもあります。太りやすくなる恐れのある、2つの食品を紹介します。菓子パン
バターがたっぷり使われているクロワッサンやクリームパン、メロンパンなどの甘い菓子パンは、糖質と脂質がたっぷり含まれている高カロリーな食品です。食べやすいのでついついたくさん食べてしまいますが、2個以上食べると摂取カロリーが1000キロカロリーを超えることも。菓子パンには砂糖や小麦粉が多く使われているため、食後の血糖値が急激に上がりやすく、身体に脂肪が溜まりやすくなります。
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惣菜パン
焼きそばパン、コロッケパン、コーンパン、カレーパンなどの惣菜パンは、具材にも糖質が多く含まれているため、糖質のとりすぎにつながります。ソーセージやハム、卵やツナが入っている惣菜パンは、タンパク質をとることはできますが、食物繊維が不足してしまう商品です。惣菜パンは高カロリーな割に、必要な栄養素がとれないものが多いので注意しましょう。
太りにくい「コンビニ朝ごはん」
一方で、コンビニエンスストアには、食べても太りにくい商品も多数あります。ダイエット中で朝ごはんに迷った際は、これから紹介する商品を選んでみてもいいかもしれません。
玄米やもち麦のおにぎり
白米よりも玄米やもち麦などは、ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含み、血糖値の急上昇を防いでくれます。具材は鮭や納豆、鶏五目など、タンパク質のとれるものを選ぶといいでしょう。タンパク質は栄養成分表示を見て5グラムほどとれるものを選びましょう。ただし、おにぎりだけではタンパク質の量が十分とはいえません。サラダチキンやゆで卵を朝ごはんにプラスしたり、間食にとり入れたりするといいでしょう。
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全粒粉パンやライ麦パンのサンドイッチ
全粒粉パンやライ麦パンは、GI値が低く血糖値の急上昇や脂肪の蓄積を防いでくれます。具材は野菜とタンパク質がとれるような、レタスと卵サンド、ミックスサンド、BLTサンド、チキンサンドなどを選びましょう。タンパク質は栄養成分表示を見て、20グラムほどとれるものを選んでください。もの足りないときは……
もの足りない時は、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維を補えるような食品をプラスしましょう。汁物をプラスすると、お腹も満たされて満足感につながります。タンパク質をプラスするのにおすすめの食品
豚汁、豆腐、卵などが入ったカップ味噌汁やカップスープ、豚しゃぶサラダ、蒸し鶏のサラダ、サラダチキン、ゆで卵、ヨーグルトなど。ビタミン、ミネラル、食物繊維をプラスするのにおすすめの食品
わかめ、なめこ、アサリ、きのこなどが入ったカップ味噌汁やカップスープ、カットフルーツ、野菜サラダ、ひじきの煮物、ほうれん草のお浸しなど。朝ごはんを食べることは、1日を活動的に過ごすためにも大切です。コンビニエンスストアの食品も、選び方次第で健康につなげることができますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
岡田 明子プロフィール
管理栄養士。特別養護老人ホームや病院での栄養指導・給食管理に携わったのち、2014年に一般社団法人NS Laboを設立。個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評があり、食事サポート実績は延べ1万人に及ぶ。『朝だから効く!ダイエットジュース』(池田書店)など著書多数。(文:岡田 明子(管理栄養士))