妻とは子どもが産まれる前、よく一緒に旅行に行った。しかし幼い子どもを2人連れての旅行は、大人2人だけの旅行とは金額が大きく違う。少しでも節約するために、俺が車を運転することに決めた。目的地までは3〜4時間の距離だ。
妻は子どものことばかりで、俺のことはないがしろにしている。金も出して車も出しているのは俺なのに。運転手をもっと気遣ってくれよ……。明日も運転をしないといけないから酒の量は控えた。我慢ばっかりの旅だ。そう思いながら眠りについた。
誰のおかげでこの旅行に来られたと思ってるんだ。誰が金を出して、誰が運転をして、ここまで来られたと思っているのだろう。
俺は別に家族旅行に反対だったわけじゃない。子どもたちと一緒に良い想い出にできたらという気持ちは嘘ではなかった。でも考えてみてほしい。いったい誰がこの旅行の費用を出したのか。いったい誰がここまでの道のりを運転してきたのか。妻は子どものことばかりで、その「誰」に対してのねぎらいが全く感じられない。こんな高い金を払って、何ひとつ楽しくない旅行だなんて……。俺はやるせない気持ちを抱えていた。
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原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子