近年、年賀状を送るのをやめる、いわゆる「年賀状じまい」をする人が増えています。フタバ株式会社(名古屋市昭和区)が実施した調査によると、約8割の人が「年賀状じまいをしてよかったと思う」と回答したことがわかりました。一方、「年賀状をやめて後悔したことがある」と答えた人はどのくらいいるのでしょうか。
調査は、年賀状じまいをした全国の20〜80代の男女200人を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。
はじめに、「年賀状じまいをしてから何年くらい経ちましたか」と尋ねたところ、「2〜3年」(36.0%)、「1年」(30.5%)、「5年以上」(23.0%)などが上位となり、ここ数年で年賀状じまいをした人が急増していることがわかる一方、5年以上前から年賀状をやめている人も2割以上いることがわかりました。
また、「年賀状じまいのきっかけ」については、「友人に便乗」(40代女性)、「あまり来なくなったので」(30代女性)、「友達がLINEで新年の挨拶をしてくるようになったから」(20代女性)といった声のほか、「年賀はがきの値段が高くなったから」(40代男性)といった意見もみられました。
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続けて、「年賀状じまいの連絡」について聞いたところ、「メールやLINEで伝えた」(64人)や「その旨を書き添えた年賀状を出した」(38人)などが挙げられたものの、「特に何もしていない」(85人)が最も多くなり、多くの人が年賀状をやめる際に一言断りを入れている一方で、事前連絡なしで年賀状を途絶えさせるケースも一定数存在していることがわかりました。
同社は「年賀状の歴史は長くても、年賀状じまいに関するマナーのようなものは、まだ確立されていないのかもしれません」とコメントしています。
次に、「年賀状じまいをしてよかったと思いますか」という質問には、実に83%が「よかった」と回答。
「年賀状じまいをしてよかった」と答えた人からは、「書く手間がなくなった」(50代女性)、「年賀状を書くストレスが大幅に軽減された」(40代女性)、「ハガキ代を節約できた」(60代女性)など忙しい年の瀬に余裕が生まれ、他の用事に時間を避けるようになったことを評価する意見が目立ちました。
一方、「年賀状をやめて後悔したことがある」と答えた人は10.5%、「どちらとも言えない」(12.0%)と答えた人を合わせても約2割にとどまっています。
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「後悔したことがある」と答えた人からは、「なくなってしまったご縁もあるので、さみしいなとも思う」(20代女性)、「LINEや連絡先を知らない人とは挨拶が出来なくなってしまった」(30代女性)などの声が寄せられました。
また、「どちらとも言えない」と答えた人からは、「普段は困らないが、親戚とは連絡を時々とっている方が有事の際に協力しやすいような気がしている」(30代女性)、「物理的には困っていませんが、お正月の楽しみが減ったような気もします」(30代女性)などの意見もありました。
最後に、「年賀状をやめた後の年始の挨拶方法」を教えてもらったところ、「LINE・メール」(70.0%)が圧倒的多数となった一方で、4人に1人が「年始の挨拶はしない」(25.0%)と回答し、年賀状じまいをきっかけに、年始の挨拶自体をしなくなった人も少なくないことがうかがえました。
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【出典】
▽フタバ株式会社
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