タブー視されてきた事件に迫る ドキュメンタリー『木本事件の99年後』追加取材を加えて放送

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2025年01月10日 14:50  ORICON NEWS

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『メ〜テレドキュメント 掌で空は隠せない〜木本事件の99年後〜』(C)メ〜テレ
 メ〜テレ(名古屋テレビ放送)は、『メ〜テレドキュメント 掌で空は隠せない〜木本事件の99年後〜』を、12日深夜に放送する。

【番組カット】木本事件の99年後の風景 いくつもの「なぜ?」を解き明かす

 1926年、三重県木本町(現在の熊野市)で、トンネル工事に従事していた朝鮮人が、武装した町民の集団に襲われ殺害された「木本事件」をめぐるドキュメンタリー。昨年5月に放送し、第44回 「地方の時代」映像祭でグランプリを受賞した作品に追加取材を加え、俳優・寺島しのぶのナレーションで届ける。

 「木本事件」は、町民と朝鮮人の小さなトラブルから「朝鮮人が集団で襲ってくる」とのうわさが広まった結果だった。地元でタブー視され、伝える人も少ないという。

 番組では、事件を後世に伝えようとする地元の僧侶や教師、在日コリアンの編集者の目を通して、現代にもつながる差別の実情を明らかにする。東海3県(愛知・岐阜・三重)で、深夜0時45分〜。

■寺島しのぶ コメント
平和な日本では、過去に何があったか日本人が思い起こす機会は多くはありません。さまざまな差別が、目に見えないところで渦巻いていると思います。そのことを考える機会になる番組です。木本事件を取り上げるのはとても意義のあることで、発信し続けてほしいと思います。

■プロデューサー 村瀬史憲(メ〜テレ)コメント
なぜ、関東大震災の3年後に、同様の構図で、しかも地震も起きていない“平時”に、関東から遠く離れた三重県で朝鮮人虐殺が起きたのか。木本事件の背景にあるいくつもの「なぜ?」を解き明かすことが取材の目標でした。世界中で紛争が続く今、民族差別について考えるきっかけとなることを願い制作した番組です。

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