赤楚衛二と上白石萌歌が最高な純愛映画『366』…ただ、ちょっと辛口でツッコミいれさせてください!

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2025年01月10日 19:51  Pouch[ポーチ]

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【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、本音レビューをします。

2025年、お初のレビューです! 今年もおもしろい映画をたくさんご紹介していきますので、よろしくお願いします!

今回ご紹介する映画は『366日』(2025年1月10日公開)です。沖縄出身のバンド、HYの代表曲『366日』をモチーフにした物語。同じくHYの『366日』をモチーフにしたドラマ『366日』(フジテレビ)もありましたが、本作はドラマの映画化ではなくオリジナル映画です!

試写で見せていただきましたので、本音でご紹介したいと思います。

【物語】

2024年の東京。音楽出版社に勤務する湊(赤楚衛二さん)の元に、中学生の女の子がMDを届けに来ました。それには15年前に別れた美海(上白石萌歌さん)からのメッセージがありました。

遡ること15年前ーーー。

沖縄の高校で出会った湊と美海は次第に惹かれあい、お付き合いするようになります。やがて湊は上京して音楽業界で働くように。数年後、美海も上京して通訳を目指します。幸せな日々を送っていましたが、ある日突然、美海は湊から「もう好きじゃない」と別れを告げられてしまうのです。

【主演のふたりが輝いている作品】

心のど真ん中を目がけた直球ラブストーリーで、何より主演の赤楚衛二さんと上白石萌歌さんがすごく良かったです。1ミリの汚れもない美しい心を持った湊と美海の役がこれ以上似合う俳優はいなかったのではないでしょうか?

高校生のときから、一途に湊を思い続ける美海。彼女には幼馴染の琉晴(りゅうせい/中島裕翔さん)がいますが、湊先輩を呼ぶときの声と琉晴を呼ぶときの声のトーンが明らかに違うんですよ。

琉晴には「あ、琉晴いたのね」的な友だち以上じゃないんだな、というフツーの対応に対して、湊を呼ぶ弾けるような「湊先輩!」の声だけで「ああ、好きなんだなあ」というのが伝わってくるんです。

上白石萌歌さんの爽やかさと可愛さが美海をより魅力的にしていましたよ。

いっぽう、湊は家族に不幸があり、ふさぎ込んでいましたが、美海と仲良くなっていくに従って笑顔が見られるように。彼の心の扉が少しずつ開いていく様子が赤楚さんのお芝居によって伝わってきました。湊が美海を意識し始める感じとか、初恋のようなピュアさがあって良かったです。

【大切なことを愛ゆえに言わなかったふたり】

湊と美海を演じる俳優ふたりは魅力的でキャスティングはバッチリなのですが、湊の決断と物語の展開は「え!」という驚きも。

ネタバレになるのではっきりは書けないのですが、湊が美海に別れを告げるのには理由があります。彼には隠したいことがあったのですが、女性からしたら「ちゃんと言って欲しかった」と思うし、そのあとの展開もあっさりし過ぎて、彼女はあんなに傷ついたのに、その件はこれで終わり?と、少々拍子抜けしてしまいました……。

美海も別れと同時に体に異変が起こり、湊に何も告げずに沖縄に帰ります。別れたあとだけに言わない気持ちは理解できるのですが、沖縄で彼女の支えになるのは、幼馴染の琉晴。

彼が美海のことが好きなのは映画の最初から丸わかりなのですが、美海だけ気づかず、琉晴のことが好きなのかよくわからず、沖縄で彼に頼りっぱなしというのも違和感があったかな……。

【人生の大恋愛を描いた作品】

ちょっと辛口になりましたが、湊も美海は忘れられない大恋愛をして、ずっと一緒にいたかったし、ずっと相手のことを思っていたという純愛映画であることに間違いありません。

沖縄の景色と赤楚さんと上白石さんの魅力がこの映画を支えていたと思います。安心して見られるラブストーリーが好きな人にオススメです!

執筆:斎藤 香(c)Pouch

『366日』
2025年1月10日(金)より全国ロードショー
監 督:新城毅彦
脚 本:福田果歩
主 演:赤楚衛二
出 演:上白石萌歌、中島裕翔、玉城ティナ、
稲垣来泉、齋藤潤、溝端淳平(友情出演)、石田ひかり(友情出演)、
国仲涼子、杉本哲太
inspired by HY 「366日」
©2025映画「366日」製作委員会

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