「事前学習テスト」合格が入山証取得の条件に 静岡県は、5月9日に施行した静岡県富士登山条例・静岡県手数料徴収条例に基づき、2025年登山シーズンから富士登山規制を実施する。具体的には、富士宮・御殿場・須走の3ルートから登山する場合に、スマートフォンアプリ「静岡県FUJI NAVIアプリ」での事前登録、入山証の取得と入山料の納付を義務づける。また、14時〜翌3時までの入山は、山小屋の宿泊予約を必須とする。
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入山証は静岡県側の登山口からの登山当日、5合目の登山道入り口で確認する。この入山証の取得(受け取り)にあたり、「静岡県FUJI NAVIアプリ」上で富士山の保全、安全登山に係るルール・マナーに関する事前学習テストを受けて合格する必要がある。入山料は1人4000円。対象期間は山開き後の7月上旬〜9月上旬。
新たに開始する入山規制と登山有料化は、富士山のオーバーツーリズム対策と、登山者の安全で快適な登山体験の両立を目指したもので、24年の試行を通じて課題点を確認し、本格導入を決定した。なお、教育課程に基づく教育活動や、障害者・その介助者、報道機関など一部の対象者は免除申請または届け出によって対象外となる。入山規制の詳細は「富士登山オフィシャルサイト」「世界遺産富士山とことんガイド」で確認できる。
今回、静岡県に「静岡県富士登山事前登録システム」を納入したレシップは、今回のシステム導入を皮切りに、コンテンツ・マネージメント・プラットフォーム「LECIP CMP」とモバイルチケット販売システム「QUICK TRIP」の技術を組み合わせたスマート観光ソリューションを全国の観光地へ展開していくことを目指す。なお、同システムは日本語を含め7言語に対応し、増加するインバウンドの登山者にも対応する。