Androidスマホが示す7つの“危険な兆候”とは? 今すぐやるべきマルウェア対策

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2025年05月17日 20:20  TechTargetジャパン

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 GoogleのモバイルOS「Android」を搭載したスマートフォン(以下、Androidスマホ)は、2つの理由からマルウェアに感染しやすい。1つ目は、Androidがオープンソースソフトウェアであり、プログラミングの知識がある人ならばAndroidのソースコードにアクセスして、悪意のあるアプリケーションを作成できること。2つ目は、Androidは世界的なシェアを持つため、サイバー攻撃にとって魅力的な標的であることだ。手元のAndroidスマホがマルウェアに感染したかどうかは、どのように判断すればいいのか。感染の疑いがある際に現れる危険な兆候と、マルウェアの削除および感染予防策を紹介する。

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●マルウェアに感染したかも? 7つの兆候

 Androidスマホの動作が遅くなるなどの不具合は、単なる経年劣化ではなくマルウェアに感染した結果である場合がある。以下の症状が現れた場合は要注意だ。

兆候1.データ通信量が急増した

 マルウェアはバックグラウンドで実行され、ひそかにデータを送受信する。普段と変わらない使い方をしているにもかかわらずAndroidスマホのデータ通信量が急増した場合、マルウェア感染の疑いがある。

兆候2.バッテリーの消費が早い

 マルウェアはCPUやメモリなどのリソースを消費するため、通常よりも速くバッテリーを消費させる傾向にある。バッテリーの急速な消費には他の原因もあるが、マルウェア感染の他の兆候がある中でバッテリーの持ちが悪くなったと感じた場合は、マルウェアを疑うべきだ。

兆候3.見慣れない広告やポップアップが表示される

 ポップアップウィンドウやバナーの表示はリソースを消費し、デバイスの動作を遅くする。検索していない製品やサービスの広告、個人情報の入力を要求する見慣れないウィンドウが表示され始めた場合、マルウェアが原因である可能性がある。

兆候4.見覚えのないアプリケーションがインストールされていた

 インストールした覚えのないアプリケーションがインストールされていた場合、そのアプリケーションに悪意のあるプログラムが含まている恐れがある。このようなアプリケーションをアンインストールしようとすると、エンドユーザーにデバイスの操作もアプリケーションのアンインストールもできなくさせるために、ポップアップ広告で画面が埋め尽くされることがある。

兆候5.動作が突然遅くなった

 Androidスマホの動作が突然遅くなった場合、マルウェアに感染したことが原因である可能性がある。一部のモバイルデバイス向けマルウェアは、リソースを消費する動作を実行するように設計されており、デバイスの速度低下や、場合によっては応答不能を引き起こすことがある。

兆候6.ランサムウェアに感染したことを警告する表示が出た

 Androidスマホにマルウェアが存在することを示す明確な兆候は、ランサムウェアに感染したとの警告が表示されることだ。ランサムウェアに感染すると、デバイスを操作できなくなり、再起動しても動作しなくなる。画面には、デバイスの復旧と引き換えに身代金を要求する内容の通知が表示され続ける。

兆候7.身に覚えのない情報が表示されるようになった

 自分が送信した覚えのないテキストメッセージや、見覚えのない通話履歴が表示されている場合、マルウェアに感染している可能性がある。

●マルウェアをどうやって削除する?

 Androidスマホがマルウェアに感染した兆候が見られる場合の対処として以下を紹介する。

対処1.モバイルデバイス用の脅威検出ツールを使う

 「モバイル脅威防御」(MTD:Mobile Threat Defense)ツールは、悪意のあるアプリケーション、通信する二者間に割り込む「中間者攻撃」(MITM)などの脆弱(ぜいじゃく)性をリアルタイムで検出する。アンチマルウェアソフトウェア、不正なアクセスや異常なネットワーク接続など、不審な活動を監視する「EDR」(Endpoint Detection and Response)も有用だ。

対処2.MDMを使ってセキュリティポリシーを適用する

 「モバイルデバイス管理」(MDM)ツールは、モバイルデバイスに対するセキュリティポリシーの適用や不正なアプリケーションの特定に役立つ。企業が全面的に管理しているAndroidスマホであれば、管理者が不正なアプリケーションを削除可能だ。

対処3.セーフモードで再起動する

 システム回復用の起動モード「セーフモード」で再起動すると、必要最低限のソフトウェアのみが起動し、一部のサードパーティーソフトウェアの動作が制限される。デバイスの処理プロセスやアプリケーションの動作が少なくなるため、マルウェアを特定して削除しやすくなる。

対処4.ダウンロードファイルとキャッシュを消去する

 マルウェアを一度削除しても、デバイスに残ったファイルから自動的に再インストールされる可能性がある。ダウンロードフォルダ内のファイルを削除し、キャッシュを必ず消去することで、こうしたリスクを軽減可能だ。

対処5.工場出荷時の状態に戻す

 他の方法でマルウェアを削除できなかった場合、工場出荷時の状態に戻すとマルウェアを削除できる場合がほとんどだ。ただしユーザー設定や保存したファイルなども消去されるため、最後の手段となる。

●マルウェアの感染を防ぐお役立ちツールはこれだ

 Androidスマホを安全に使うために、Googleが展開する以下の情報源やサービスを使うのは一つの手だ。

・Android Security Bulletin

 ・Androidスマホに影響を与える脆弱性やセキュリティパッチ(修正プログラム)を毎月公開している。

・Google Play Protect

 ・アプリケーションストア「Google Play」からアプリケーションをダウンロード、インストールする際に、アプリケーションがマルウェアかどうかをスキャンする。

・Android Enterprise Recommended

 ・Androidのバージョン、暗号化機能、性能、定期的なセキュリティアップデートなどの観点から、業務利用に適したデバイスを認定する制度。

・Google Safe Browsing

 ・エンドユーザーが悪意のあるWebサイトにアクセスするのを防ぐサービス。マルウェアをインストールしようとしたり、ユーザー名やパスワードなどを盗み出すWebサイトにアクセスしようとしたりすると画面に警告が表示される。

本記事は米国Informa TechTargetの記事「How to detect and remove malware from an Android device」を翻訳・編集したものです。一部、翻訳作業に生成AIを活用しています。

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