屋上プール付きの宿でも“驚きの価格”!元テレ朝アナの2児の母が選んだ「夏休みの子どもとの過ごし方」

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2025年06月19日 09:20  女子SPA!

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大木優紀
 新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(44歳)。

 40歳を超えてから、スタートアップ企業である「令和トラベル」に転職。現在は、令和トラベルが運営する旅行アプリ『NEWT(ニュート)』の広報、まさに「会社の顔」として活躍中です。プライベートでは小学生のふたりのお子さんを育てる働くママ。

 連載3回目となる本記事では大木さんが実際に体験した「夏休みの教育旅行という選択肢」について、深ぼっていきます。

◆夏休み、どう乗り切る?働く親にこそすすめたい「教育旅行」

 もうすぐ夏休みがやってきますね。子育て中のママやパパにとって、これは結構な鬼門です。特に、小学生のお子さんを持つ家庭にとっては、1か月以上もの長い夏休みをどう過ごすかは、大きな課題。

 我が家もスケジュール調整には毎年頭を悩ませていており、夏が近づいてくるのを、戦々恐々と感じている日々です。

 保育園までは、夏休みも変わらないリズムで登園してくれていたんですが、小学生になるとそうはいきません。日々、子ども達をどう捌いていくのか……(笑)。しかも、地獄の自由研究(自分じゃ、やりゃーしない!)も含む宿題があったり、イライラの種も多い中で、「長期休暇をどう過ごすか」は家庭単位での大きなプロジェクトのようになってきます。

 学童を利用したり、祖父母を頼ったり、習い事やサマースクールに通わせたり、いろいろな選択肢はありますが、小さなブロックで夏休みを積み上げていくのって、本当に骨が折れるんです。

 そこで、私が辿り着いたのは、思い切って「親子で教育旅行をする」という選択肢でした。小さな予定でスケジュールを組むのではなく、大きなブロックで、子どもと一緒に別の場所で学びながら過ごしてみる。

 実は、このスタイルのほうが、お金も手間もかからず、心のゆとりも生まれやすいのではないか……というのが、小学生母、6年目の結論です。

◆「子どものため」だけじゃない。私のための“親子の夏休み”

 子どもの成長って、本当にあっという間。

 小学生の夏休み、どう過ごしても、子どもは自分で、かけがえのない思い出を作っていくんだとは思います。でも、私はやっぱり、貴重な夏の時間を共に過ごし、横でその成長を見守っていたいという思いがとっても強かったんです。子どものためというよりは、自分の気持ちを満たすために、私は毎年、教育旅行に出かけるようにしています。

 教育旅行というと、ちょっと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、親子で異文化に身を置き、一歩勇気を持って、コミュニケーションにチャレンジする。そこで感じた困難や戸惑いもシェアしながら、思い出を作り、成長を感じることがゴールかなと思っています。

◆教育旅行の原点となったオーストラリアのホームステイ

 私の初めての教育旅行は、10年近く前。下の息子を妊娠していた産休中に、当時2歳だった娘を連れて、オーストラリアに母子で約1か月ホームステイをしました。

 娘は現地の保育園に通って、私は語学学校に通うというスタイル。あまり期待はしていなかった私の英語力もそれなりに伸び(笑)、語学という意味でも学びが多かったんですが、それ以上に大きかったのは、日本とはまったく違う文化や価値観に触れられたことでした。

 ホストファミリーの夫婦での役割分担の仕方や、家族での時間の流れ方や、子どもへの声掛けの仕方など。何もかもが私にとっては新しくて、日本の当たり前の価値観に縛られる必要なんてないんだなというのを身を持って体験することができました。

 妊娠中の海外渡航に関しては、自己責任で判断しなければいけないところではありますが、私にとって、この初めての教育旅行体験は、大成功の経験となりました(最近、娘に聞いたら、もう記憶にありませんでしたが……。私の中の大切な思い出です)。

◆転職を機に、教育旅行を夏の定番に

 それから、しばらくアナウンサーの頃は仕事の関係で長期の教育旅行はお休みしていましたが、今の会社「令和トラベル」に転職をしてから、働き方が大きく変わりました。

 令和トラベルには、「Focus(フォーカス)」という独自の人事制度があって、1か月単位で働く時間を最大4分の1まで減らすことができます。私は、3年前からこの制度を使って、毎年夏に、教育旅行に出かけています。

 具体的なエピソードを少し紹介したいと思います。

◆夢をカタチに。ニューヨークで過ごした1か月間

 転職後、初めての教育旅行は、アメリカ・ニューヨークでした。「いつか住みたい」と思っていた憧れの地。8月に1か月間、現地のアパートを借りての滞在。仕事で夫は渡米できなかったので、今回は母と子どもたち3人だけのニューヨーク暮らしがスタートしました。

 子どもたちは、ニューヨークのセントラルパークに隣接する国立自然史博物館のサマースクールなどに参加。

 このプログラムは、幼稚園から小学5年生までの子どもたちを対象にした科学体験プログラムなんですが、博物館の専門家の方が授業を担当してくれて、展示室を実際にめぐったり、研究者と交流したりしながら、体験を通して自然科学への理解を深めていくことができる内容になっています。

 このサマースクール、とても人気が高く、申し込みが争奪戦なんですが、ここが旅行会社勤務の強み。旅のわがままを叶えてくれる頼れるNEWTのトラベルコンシェルジュサービスを使って、無事に予約を取ることができました。

 おかげで、子どもたちにとって、日本では学べないことを学び、好奇心を育む貴重な経験となりました。あまりの人気で、希望していた「恐竜」や「宇宙」をテーマにした回には申し込めず、「地質学」というやや地味なテーマの週だったのですが、帰りには毎日セントラルパークを下を向いて歩き、石や岩に夢中になっていました。

◆一番の価値は「マイノリティになる経験」だった

 そして、私が一番価値があるなと思ったのは、子どもたち自身がマイノリティになる経験ができたことです。

 日本にいると、どうしても同じような家庭環境や考え方の友達に囲まれて過ごすことになりますが、もともと多人種多文化のニューヨーカーの中で、自分たちがだけが海外から来ているという状況は、幼いながらも感じるところは大きかったと思います(やんちゃな息子は、3日目には喧嘩して帰ってきましたが)。

 さらにこの旅は、子どもだけでなく、私自身が母親として成長するきっかけにもなりました。

 ニューヨークという異国の大都会で母子3人で過ごした1か月。日本の暮らしとは比べものにならないくらいの密着度で、子どもたちとじっくり向き合うことができました。

 異国の地でも個性をしっかりと発揮し、環境の変化やハプニングにも柔軟に適応していく子どもたちの様子を見て、私とは違う時代を生きていて、それぞれのの得手不得手に向き合いながら、別の人生を歩んでいる…子どもたちは私の一部ではなく、別の意志を持った、コントロールできない存在なんだなと痛感しました。

 私自身も、母親として階段をひとつ上がったような、そんな気になった、本当にかけがえのない日々となりました。

◆お金の壁も、時間の壁も。家庭にあった方法でデザイン可能

 昨年の夏休みは、タイのバンコクへ。ここでもニューヨークとはまた違った、バンコクでしか味わえないいい体験ができました。

 こういった教育旅行についてお話しすると、「お金も時間もかかりそう」「うちは無理かも」と思われる方もいるかもしれません。

 確かに、勤務時間や働き方の自由度、家計とのバランスなど、いくつかのハードルはあります。

 でも、最近は、リモートワークが可能な仕事や、私の会社のように「勤務時間を一時的に調整できる制度」を導入している職場も増えてきました。働き方が多様化している今だからこそ、選択肢にできる人も少なくないのではと感じています。

 費用についても、どこに行くかによって大きく違ってきます。例えば、3年前には行けたニューヨークですが、昨年は円安やインフレの影響もあって、我が家も泣く泣く断念せざるを得ませんでした。

 代わりに選んだバンコクは、滞在費も食費もかなり抑えることができました。

 5〜6日間のハワイ旅行を想像していると、1か月の海外滞在となると多額のお金がかかるイメージだと思いますが、タイなど東南アジアエリアで、月単位での滞在であれば、かなり割安で実現可能です。

 私が滞在したコンドミニアムは、月25万円ほど。屋上にはプールもある2LDKで、フルキッチンに洗濯機つき。現地のスーパーで買い物をして、自炊もして過ごせるので、食費も「旅行」の感覚よりはだいぶリーズナブルに抑えることができました。ちなみにニューヨークだと、滞在費だけで3〜4倍にはなりそうです。

◆学費はピンキリ。語学のハードルを下げる選択肢も

 もうひとつ気になるのが、サマースクールの学費です。学費は本当にさまざまで、1週間2〜3万円程度のところから、10万円を超えるところまでピンキリです。事前にしっかり調べて選べば、無理のない範囲で体験させることも十分可能です。

 また、「うちの子、英語が苦手で……」という不安の声もあるかと思います。

 サマースクールには、実にいろいろな選択肢があって、必ずしも語学が得意である必要はありません。現地の子どもたちが集まるサマースクールや、博物館・動物園などの施設が主催する体験型のものなど、学び方もさまざま。

 アジア圏や日本の子ども向けに設計されたサマースクールもあるので、「語学のハードル」を下げる選択肢も、たくさんあります。海外のみならず国内でも住んでいる地域とは別の地域に家族で長期に滞在して、学校に通わせたり、プチ移住を楽しんだりできるプログラムもあります。

 もう少し、小さい子なら「保育園留学」なんて制度も楽しそうです。そういった形で、大きなブロックで夏休みをデザインするというやり方を、ぜひ試してみてほしいなと思います。

◆この夏、「やってみたい」をぜひカタチに

 教育旅行とひとことで言っても、その種類はさまざま。決して特別な人のものではなくて、考え方と工夫次第で実現可能だと思います。

「海外のサマースクールって、どう探せばいいの?」「申込みって英語?」と、実際に行ってみたい気持ちはあっても、最初の一歩が踏み出しにくいと感じる方も多いと思います。

 そんなときに頼れる相談可能なサービスもたくさんあります。

 私のように、旅行会社の「コンシェルジュサービス」を活用するのもひとつの方法ですし、今は頼れるAIや翻訳ツールも豊富にあります。情報を集める手段も、相談できる選択肢も、本当にたくさんある時代だと思います。

 最近は「教育移住」というスタイルも注目を集めていますが、まずは1週間〜1か月の単位で親子であたらしい体験に挑戦する「教育旅行」から始めてみてはどうでしょうか。親子で視野が広がり、次のステップへの入口になるかもしれません。
<文/大木優紀>

【大木優紀】
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母

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