元木大介「長嶋さんが選手の仲人をしたのは3人しかいなくて…」“ミスタープロ野球”長嶋茂雄さんとの一番の思い出を語る

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」（毎週土曜 10:00〜10:50）。6月14日（土）の放送は、元プロ野球選手の元木大介（もとき・だいすけ）さんをゲストに迎えてお届けしました。

（左から）藤木直人、元木大介さん、高見侑里

元木さんは、1971年生まれ、大阪府出身の53歳。現役中はプロ野球選手として1991年から巨人（読売ジャイアンツ）一筋で15年プレーし、“くせ者”と称されました。2005年シーズンをもって現役を引退した後は、野球解説者やタレント、俳優などで活躍。2018年には、指導者としてU12世界少年野球大会の日本代表監督に就任、2019年から巨人のコーチに就任し、2023年シーズンまでさまざまな担当を歴任しました。

◆長嶋茂雄さんとの思い出

高見：長嶋茂雄さんが6月3日に亡くなられたというニュースが入ってきました。本日の収録が6月3日なんですが……。

元木：ここ（収録スタジオ）に着いてから連絡を受けて……ビックリしましたし、本当に悲しいです。でも、リハビリもすごくつらかったのかなと思うと“楽になったのかな”とか、いろんな思いがこみ上げてきて、しばらく車のなかから降りられなかったです。

藤木：巨人のみならず、日本のプロ野球界に多大な貢献をされた方ですし、長嶋さんとの付き合いは相当長かったのではないですか？

元木：そうですね。僕は（現役中に）4人の監督のもとでやらせていただいたんですけど、長嶋さんが一番長いんです。よく試合で使ってもらいましたし、思い出もたくさんありますが、一番の思い出は仲人をしてもらったことですね。ちなみに、長嶋さんが選手の仲人をしたのは3人しかいなくて、堀内（恒夫）さん、篠塚（和典）さんと僕だけなんです。

藤木：じゃあ、本当に貴重なというか……。

元木：そうですね。でも、実はもともと頼んでいなかったんですよ。

藤木・高見：え!?

藤木：（長嶋さんの息子の）一茂さんに仲人を頼んでいたんです。そうしたら、新聞社がオフシーズンに「長嶋監督、元木の仲人」みたいな一面を出しちゃって“なんだこの記事は!?”と思って。しかも、ちょうどその日に何かのイベントがあって、監督も選手も集まらなきゃいけなかったんです。

そのときに監督のもとに行って「新聞記者が勝手に書いてしまって……誤った報道で（ご迷惑をおかけして）申し訳ありません」と言ったら「俺がやってやるよ」と。“はいっ!?”と思ったんですけど「お願いします！」って言って（笑）。

でも、その後すぐに一茂さんに電話をして「監督が『（仲人を）やってやる』と言ってくださっているんですけど、どうしたらいいですか？」と相談したら、「それは親父にやってもらったほうがいいよ！」と言ってくれて。

藤木：これは思い出に残りますね。

元木：本当にありがたかったですし、一番の思い出ですよね。

＊

元木：僕が現役のときに、開幕前に僕と清原（和博）さんが監督室に呼ばれて「頼むぞ、今シーズンはお前ら2人で盛り上げてくれよ」と言われたんです。でも“それって普通、松井（秀喜）とか（高橋）由伸とかレギュラーメンバーに言うことでしょ？ なんで俺だったんだろう……？”と思って。

それで後日、監督付きのマネージャーに聞いたら、「あの2人がチームを盛り上げてくれる。やっぱり、野球はベンチも盛り上がって明るくやらなきゃいけないんだ」ということで呼んでくれたみたいで。本当にかわいがってもらったなと思います。

監督を辞められた後、体調を崩されて車いすで（球場に）来られても、あいさつに行くとニコッとして「元気か？」「頑張ってるか？」と言葉をいつもかけてくれるんですよね。

自分だけの勝手な思いなので、人には言ったことはないですけど“第ニの親父”と思えるぐらいかわいがってもらいました。なので、訃報を知ったときはすごくショックで……。でも、長嶋さんのリハビリ姿を見ていて“やっぱり、つらいだろうな”と思うところもあったので、本当に残念ですけど、ゆっくり休んでほしいと思います。


＜番組概要＞
番組名：SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時：毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ：藤木直人、高見侑里
番組Webサイト：https://www.tfm.co.jp/beat/
番組公式X：@SPORTSBEAT_TFM
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