会社の報酬に満足している人は、どのくらいいるのか。三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査によると、報酬水準に「満足している」と答えた人は21.6%、「不満がある」は33.5%だった。年収と満足度は比例して上昇したが、「年収1000万円」で頭打ちとなり、それ以上は「満足」の割合は横ばいだった。
年代別に見ると、若年層ほど満足度が高い傾向が見られた。18〜29歳では、「満足」と答えた人が28.0%、「不満」は27.6%だった。50代までは、年代が上がるにつれて報酬への満足度が下がっていった。
報酬に満足している人と不満を持つ人には、どのような違いがあるのだろうか。ライフプランを立てている人では、満足している割合が46.2%、不満がある人は24.2%だった。
金融リテラシーの自己評価が「高いと思う」と答えた人では、報酬に満足している割合が26.8%、不満がある割合は9.6%だった。年収700万円以上で報酬に不満がある人の約40%は、金融リテラシーの自己評価が低いという結果が出た。
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同研究所は「報酬に満足している人は、金融リテラシーを身に付け、家計管理やライフプランニングなどで自身の家計と向き合い、行動していることが想定される」とコメントした。
●金融教育もカギ
勤労者の報酬満足度を向上させるカギは何か。職場での金融教育経験と報酬水準への満足度を比較すると、職場で「金融教育を受けた人」は満足度が32.6%と、「受けていない人」(19.2%)の1.7倍高い結果となった。年収が上がるほどこの差は顕著だった。
退職金の水準を「知っている」人の満足度は30.4%、「知らない」人は16.1%で、1.9倍の差があった。こちらも、年収が高い人ほどその差が顕著だった。
調査は、働いている18〜69歳の7609人を対象にインターネットで実施した。調査時期は、2025年1月。
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