レスリング女子で多数のオリンピック(五輪)金メダリストを育てた至学館大の栄和人監督(64)が20日、3月末で退任することを明らかにした。4月以降は同大で非常勤講師を務めながら練習をサポート。社会人チームの監督にも就任し、卒業生らの指導を続けていく。
1988年ソウル五輪に出場した栄氏は96年に中京女大付高(現至学館高)に赴任し、03年から中京女大(現至学館大)監督に就任。吉田沙保里、伊調馨、登坂絵莉ら五輪では計14個の金メダルをもたらした。18年4月にパワハラ問題で、日本レスリング協会の強化本部長を辞任。同大監督も解任されたが、19年12月に復帰していた。
「今は2人の若いコーチがいる。コーチたちのやりやすい環境を構築することが自分の役目。コーチをサポートしながら、また金メダリストをつくることが夢」
22年9月には小中学生を対象にした「栄和人杯」を名古屋市内で開催。3回目の昨年は幼児から中学生まで300人が集結するなど、レスリング普及活動にも力を入れている。4月以降は、卒業生の在籍するアイシン、東新住建、ケアサポート、Keeper技研の監督を務めながら、子供から高齢者、障がい者にレスリングを教える意向も持っている。
◆栄和人(さかえ・かずひと)1960年(昭35)6月19日、鹿児島県奄美市生まれ。鹿児島商工でレスリングを始め、日体大1年まで116連勝を記録。87年世界選手権フリー62キロ級で3位、88年ソウル五輪出場。90年から京樽で女子レスリングの指導を開始。96年に愛知・中京女大付高(現至学館高)に赴任し、03年から中京女大(現至学館大)監督。08年から日本レスリング協会女子強化委員長、14年から同協会強化本部長に就任。パワハラ問題などで18年6月に至学館大監督を解任も19年12月至学館大監督に復帰。
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