失礼な面接官に「あなたはお客様にもこのような態度で接するのですか?」と反撃した男性 「御社の製品を買うことは無い」を有言実行

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2025年06月13日 06:20  キャリコネニュース

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面接では、求職者からも会社を品定めされていることを忘れてはならない。会社員の遠藤さん(仮名、40代男性)はwebでスカウトを受けて面接に臨んだが、あまりにひどい対応に怒りを覚え、その場で面接官に言い返し黙らせたという。

「私はあなたからサービスを契約したくありませんし、あなたと働きたくありません」

そう言い放ったという遠藤さん。7〜8年前の出来事だが、最近になってその怒りが蘇る出来事があったという。編集部では、遠藤さんに詳しく話を聞いた。(文:篠原みつき)

20分待たされ、案内されたのは「騒がしいフリースペース」

遠藤さんが面接を受けたのは、営業支援ツールを開発・販売する企業。某転職サイトでスカウトが来たのがきっかけだったが、約束の時間に会社に到着するも、面接はすぐには始まらなかった。

「人事の方が丁寧に『面接官が遅れています』とお詫びにきましたが、結局20分以上待たされました」

ようやく案内されたのは、きちんとした会議室ではない。パーティションで区切られただけのフリースペースのような場所だった。しかも、その隣では社内会議が行われており、大きな声で冗談を言ったり、笑ったりしていたという。応募者を待たせるのにはあまりいい環境ではない。遠藤さんは不信感を募らせていった。

「転職活動してんだ。へぇ〜」適当すぎる面接官に徹底抗戦

面接は、営業のマネージャーとリーダーと名乗る人物がそれぞれ1時間ずつ、合計2回行われる予定だった。しかし、現れた面接官の態度は、不信感を怒りへと変えるのに十分なものだった。

「面接官はいきなり『転職活動してんだ。へぇ〜』と言い放ちました。さらに、私のキャリアを否定してきたんです。私は長年、新規開拓営業を担当してきたのですが、目標を100%達成できなかった年があり、面接官はそれを『達成していないなんて営業失格ですね。管理職なんてほど遠いですね』などと見下したように言ったんです」

堪忍袋の緒が切れた遠藤さんは、徹底抗戦に打って出た。

「『あなたはお客様やパートナー企業にもこのような態度で接するのですか?応募者も立場を変えれば将来のお客様やパートナーになる可能性もありますよ。私はあなたからサービスを契約したくありませんし、あなたと働きたくありません』と反論しました。相手はムッとして黙りましたね」

面接官が「話題を変えましょう」と仕切り直そうとしたが、遠藤さんの追及は止まらない。「この会社はありえない」と判断し、その後はすべての質問に、理詰めで返したという。面接官が「目標未達の年がある」と指摘すれば、

「では、あなたは新入社員のときから今まで全て予算を達成したのでしょうか?今までの達成額と達成率を教えてください」

また「どんな活動をしたら未達になるんですか?」と嫌味を言われれば

「リードが全くなく、マーケティング予算も貰えず、ド新規で営業予算1億を必ず達成するにはどのようにしたら良いかアドバイスをいただけませんでしょうか?」

と皮肉で返した。面接官は答えることが出来なかっただろう。だが面接官がさらに「お客様対応や提案内容が悪かったんじゃないんですか?」と追及すれば、

「騒々しいフリースペースに通され、30分近く遅刻してきて謝罪もない対応の方が問題あると思いますが、いかがですか?あなたたちの立場も考え、遅刻してもお待ちしてたんですけどね」

こう相手の落ち度を嫌味で指摘。徹底抗戦の末、遠藤さんは自ら面接の打ち切りを宣言。「もうよろしいですか?私から聞くこともないので面接終了で結構です」と言い放ち、予定より大幅に短い時間で面接を終わらせた。

「御社の製品は買いません」7年越しの怒りと“ビジネスへの影響”

帰宅後は、人事担当者宛にメールで抗議文と辞退の旨を送った。人事からは謝罪のメールが届いたが、遠藤さんは憤りを隠さない。

「『面接も商談と同じで将来のビジネスに影響があるという認識が無さ過ぎます。今後、仕事で御社の製品を買うことは無いし、協業することも拒否します』と返信しました」

そして数年が経過した現在、実際にその通りを実行している。現職では営業支援ツールを選定する立場にあるが、「この会社のツールは絶対に導入しません」と断言する。

驚くべきことに、先日、別の転職サイト経由でヘッドハンターから再び同じ会社のスカウトが届いたという。ポジションは営業マネージャー。これに対し遠藤さんは、「不愉快ですが、各転職サイトが個人情報である応募履歴をすべて確認出来るわけでもないので仕方がないと思っています」と冷静に受け止める。だが、もちろん辞退した。辞退理由を聞かれ、面接での一件をそのまま伝えたそうだ。

遠藤さんは最後にこう指摘する。

「面接もビジネスの一環です。失礼な態度をすれば後のビジネスに大なり小なり影響を与える。その会社の認識は甘いと思いました」

※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ

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  • 言ってることは正しいが、実行できる人の理論で組織が意思統一なんて理想論が過ぎる。変なのが混ざっても利益最大化ができないだけで回るのが企業。
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