せっかく作ったお弁当、我が子に捨てられたらどうする? 「嘘だけはやめて」シンママの葛藤

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2025年06月19日 16:30  ORICON NEWS

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球児おかんの台所さんが作ったお弁当
 シングルマザーで高校3年生の息子さんを育てる、球児おかんの台所さん(@user1149010213978)は、野球を頑張る息子さんのために週6〜7日お弁当を作っています。ある日定期テストの最終日に作ったお弁当を、息子さんが自宅で捨てていたことが発覚。食べる時間が無かったら残すのは仕方ないにしても、自宅の冷蔵庫には食べ物を漁って、お菓子をたらふく食べた形跡がありました。なぜそんな事態になったのか。親子で話し合ったことも含めて、球児おかんの台所さんに話を聞きました。

【動画カット】「お肉テリテリ…」捨てられてしまった弁当ができあがるまで

■部活仲間から「ひと口ちょうだい」と言われるほど美味しいお弁当を…「ショックでした」

 球児おかんの台所さん(以下、お母さん)は、息子さんのお弁当を作る記録をTikTokに投稿しています。息子さんも毎度「美味しい」とお弁当の感想をくれ、時におかずを友達に取られそうになるほど、仲間内でも話題のお弁当です。

「いつも息子は『美味しかった』と言ってくれています。お肉多めを意識していて、友達に取られそうになったのを死守した、なんて話もしてくれています。友達がしょっちゅう『ひと口ちょうだい』と言ってくるから、たまに少しあげてる、っていう話も聞いたことがあります。冷凍エビフライのお弁当にした時はタルタルを多めに乗せたら『えっぐ!(嬉しい時の表現)』と言って喜んでくれました」

 投稿エピソードと後日談のコメントを見ていくと、息子さんの「お弁当は全部食べたよ」という嘘が、さらなる誤解と悲しい顛末を生んでしまった様子。お母さんが仕事から帰宅して「お弁当全部食べたの?」と息子さんに聞くと「全部食べた」と確かに返答があったのですが、「じゃあ弁当箱をシンクに出して」とお願いした時、紙のカップだけを捨てるような仕草で中身をすべて捨てているような気がしたとお母さんは当時を振り返ります。

 その後ゴミ箱を確認すると、お弁当の中身とともに、ウインナーにさしているピック(通常は洗って使いまわすもの)まで一緒に捨てられていました。「ゴミ箱があふれそうだから、押し込んでいる」とさらなる嘘をついて、なんとか気づかれないようにお弁当を捨てていた息子さんの行動に「ショックでした。もしかして いつも捨ててたの? と思いました。普段は学校で捨てていて、この日は捨てれなかったから家で捨てたのかな? と、悪い方へ想像してしまいました」とお母さん。

 ゴミ箱をひっくり返しながら、ピックを救出。いつも「美味しかった」と言ってくれる息子さんが、なぜそんな行動をとったのか、親子で話し合ったと言います。

■「嘘が分かると、何かあった時に全力で守れない」母の想い

 その日は息子さんとどう話をすればいいか、顔を見て話せるか悩んだと言いますが、翌日学校から帰ってきて、息子さんはお母さんの顔を見るなりすぐに謝ってくれたそう。

「いつも綺麗に完食してくれる息子で、今まで残した時は正直に言ってくれてたので、『嘘つかれた!捨てられた!』と動揺しましたが、3割は食べていて、残りを食べていたつもりで食べれなかったことをすっかり忘れていたみたいです。冷蔵庫の中の物を食べ漁ってお腹いっぱいになって『忘れてた、ごめんなさい』が言えず、忘れてたことを嘘ついたと思われるのが嫌で、嘘を重ねてしまってごめんなさい。後に引けなくなって、なんて答えていいか分からず、偉そうな態度を取ってごめんなさい。と、私の顔を見てちゃんと謝ってくれました」

 お母さんは、普段から「全力で怒るけど、全力で守る」と息子さんに話をしていて、この時も息子さんと向き合い、話をしたと言います。

「嘘が分かると、何かあった時に全力で守れない。『もしかしたらこの子が嘘をついてるかも』と頭をよぎってしまったら、その時点であなたを守れなくなるよ? だから嘘だけはやめて。この子は嘘だけはつかない、って信じることが出来たら、例えあなたが悪いことをしても、自分には嘘を付かないと信じられることで、全力で守るから。という話をしました」

 SNSには「残したこと自体を申し訳ないと思って、見つからないように捨てたかったんじゃないか」「食べ物を粗末にしたのはよくないけど、お母さんに感謝の気持ちがあるからこそついた嘘」「息子さんはきっと優しいお子さんですよ。ゆっくり食べられる時間がなかっただけ」など様々なコメントが寄せられましたが、「集まったコメントにはとても感謝しています」とお母さん。

「自分の子育てが間違ったのか? やっぱりシングルだと歪んだ子になるのかな?と、マイナスにしか考えれなかったので、コメントで勇気づけられたり、励みになりました。『私なら2度と作らない』というような内容のコメントや、『自分はコソコソ捨ててた』『クラスメイトに食べてもらっていた』というコメントもいただきましたが、息子と『2度と嘘は付かない、2度と食べ物を粗末にしない』と約束したので、信じたいと思っています」

 ほぼ毎日、息子さんのためにお弁当を作っているお母さん。「毎日お弁当を作る事は大変です。モチベーションは、息子の体が大きくなって、筋トレしたり息子の努力もありますが、『この体を作ったのは私。息子の努力と私のご飯でこの体ができた』という自信です。私は『食べるもので体は作られる』とハッシュタグを付けているのですが、その通りだと思っていて。生まれた時は母乳、食べれるようになってからは私の作るもので成長し、今の体がある。それってすごい事だなって思っています」と話してくれた。

「朝晩のご飯にも気を使って、例えば、『球速が上がった!』とか、『筋トレで野球部ダントツ1位だった!』などを聞くと、ご飯の成果だけではないのは分かってますが、少しは貢献できている気がしていて、それが励みになっています。

 アスリートの子たちを育てるのは親のサポートが必須です。偉そうなことは言えませんが、シングルマザーでも出来ることがある、なるべく多く会話して、メンタル状況を把握するだけでも、好物を作ってあげようかな? など、出来ることはあると思うので、これからも息子との会話を切り取った動画を配信していけたらな、と思います」

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