
エピソード1:「親不孝な娘」と陰口を叩かれて……
スズカ(仮名)さんの実家は車で10 分ほどの場所にあります。ひとり暮らしの母に病気が発覚し、「これから毎週、病院まで送迎しなさい」と言ってきました。親孝行の一環として引き受けたものの、母は運転中に大声を出すなど配慮を欠き、思いつくままに不適切な言動を繰り返します。
診察を終えて車で実家まで送り届ける途中も、母は「親戚に妬まれている」「近所の人に悪口を言われている」と愚痴ばかり。ある日、偶然目にした、母のスマホ画面。スズカさんのことを「親不孝な娘」と言うだけではなく、夫や子どものことまで「気遣いがない」「甲斐性なし」と悪口のオンパレードだったのです。
「たったひとりの娘だから」と母のために頑張ってきましたが、ついに我慢が爆発したのでした……。
<ワガママな母を送迎>危ないッ!運転中の私にミカンを差し出す母「ビタミン摂れ!」【第1話まんが】
エピソード2:「恩返しだけど」義母の介護にすり減る心
夫が医師という環境のなか、裕美さん(仮名)は専業主婦として穏やかな生活を送っていました。義姉は隣県で看護師として働いています。元医師の義父の死をきっかけに、裕美さんは義母のサポートを担うようになります。今までの恩返しにと通院や買い物の送迎などを引き受ける日々をありがたく思っていました。義母は感謝を忘れず、関係は良好で……。
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しかし義母の骨折による同居をきっかけに状況は一変します。当初はリハビリにも積極的だった義母ですが、思うように通えなくなり、ボンヤリと過ごすことが増えたのです。さらに認知症を疑うような言動もはじまりました。
しかし医療関係の仕事で多忙な夫や義姉に相談することもできません。義母の暴力・暴言に、日々心がすり減っていきます。徘徊も心配で常に気を張っていなければならず、身体も休まりません。裕美さんは次第に追い詰められていきましたが……実は優しかった義母は、認知症になる前にある準備をしていたのでした。
<介護の問題>大好きなお義母さんに恩返しがしたい「老後のお世話は私たちが……!」【第1話まんが】
エピソード3:「送迎なんて息子がかわいそう」言い返したら…
共働きで家事や育児を分担しながら暮らす34歳のエミ(仮名)さん夫婦。娘の保育園の送迎は夫・カズヤ(仮名)さんが担当し、円滑に生活していました。しかし義実家に帰省中、ふたりきりになった義母に「妻の尻に敷かれている情けない夫だと思われていないかしら?」と言われたエミさん。納得できず、つい「お義母さんは考えが古い」と言ってしまいました。
争うふたりの声を聞いて義父が様子を見にきました。別室で義両親が話し合い、義父はエミさんに「土下座してくれ」と言ってきたのです。義母が口出しをしてきたことが原因なのに、どうしてエミさんが謝らなければならないのでしょうか。
夫・カズヤさんは、エミさんの気持ちをわかってくれたようです。「話をしてくる」と言って義実家に向かいました。その後、戻ってきたカズヤさんは「親と縁を切ってきたよ」と明るく言うのです。ええ? そんな極端な! 事態は思わぬ形へ向かっていくのでした……。
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善意だけでは続かない支え合いの限界
家族でも他人でも、「我慢ありきの優しさ」はいずれ限界を迎えるのではないでしょうか。だからこそ求められるのは、ムリを美徳にしないこと。互いの事情と限界を直視し、はっきり線を引く覚悟こそが、関係を壊さずに続けるための現実的な選択なのかもしれません。
文・岡さきの 編集・あいぼん

