
初夏らしい日差しが降り注ぐ5月12日、東京都渋谷区の明治神宮会館には、全国から集まった日本赤十字社(以下、日赤)の関係者があちこちに待機している。午前11時前、緊張感に包まれた会館のロビーに雅子さまが到着されると、一気に和らいだ雰囲気に包まれた。
この日雅子さまは、名誉総裁を務める日赤が一年に一度開催する今年の全国赤十字大会に臨まれていた。そして愛子さまは――。
「全国赤十字大会は、医療、福祉、防災、ボランティアなど幅広い赤十字の活動に携わる人々をたたえるもので、名誉総裁の皇后陛下、名誉副総裁を務める紀子さまをはじめとする妃殿下方が臨まれます。
この大会は日赤にとって年間で最大の行事で、本社の職員が総出で臨みます。愛子さまも青少年・ボランティア課の一職員として、参加者やメディアの記者から見えない裏方の業務を担われていたそうです」(宮内庁関係者)
皇族としてのご公務、日赤職員としてのご勤務を両立されるご生活が3年目となった愛子さま。そしてさらに、全国赤十字大会を終えた12日午後にも、雅子さまのお務めに立ち会われていたのだ。皇室担当記者はこう話す。
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「全国赤十字大会を終えられた雅子さまは皇居内にある紅葉山御養蚕所で、今年の養蚕作業を始める『御養蚕始の儀』に臨まれました。ご養蚕は歴代皇后のお務めとして連綿と受け継がれています。
儀式の後に行われた、蚕に桑の葉を与える『給桑』と、日本原産種の『天蚕』の卵をクヌギの枝につける『山つけ』の作業には、陛下と愛子さまも合流し、ご一家で行われました。雅子さまも安堵されたようなご表情で、皆さま楽しそうなご様子だったそうです」
皇后の“大任”に臨まれていた雅子さまを愛子さまが一日で2度も、お近くで支えられていたのだ。そんな愛子さまの将来を左右するうねりが、国会を中心に起き始めている。
「皇族数を確保するための皇室典範改正に向け、国会の議論は大詰めを迎えています。女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案と、旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする案の2つが、制度化されようとしています。いずれも皇室の大転換点となる改正です。
そんななかメディアやSNSで“愛子さまが即位され、養子として皇族となった旧宮家の男系男子と結婚を”“愛子天皇と男系男子の間に生まれたお子さまなら男系の皇統は守れる”などという言説が急激に増えています。以前から、ごく一部の保守派の政治家や有識者の間にはそうした意見や動きがありましたが、ここにきてより広がりを見せているのです」(前出・宮内庁関係者)
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そして15日、各党・会派の代表者が衆院議長公邸に集まり、皇族数確保に関する全体会議が開かれた。今回で各党の見解が出そろったとして、森英介衆院議長は衆参両院の正副議長の4者で案のとりまとめに着手すると表明した。
「次回の全体会議で、衆参正副議長が案を示し、次々回には国会としての考えをまとめることが決まりました。その後、国会の考えを高市早苗首相に伝達し、政府が皇室典範改正案の作成に着手するという流れになります。自民党が掲げる養子縁組案が形になれば、さらに“愛子さまの政略婚”というシナリオの現実味も増していくとみられています」(全国紙政治部記者)
■政略婚が奪う愛子さまの幸福
しかし、皇室研究家で神道学者の高森明勅さんは、次のように問題点を指摘する。
「上皇陛下と天皇陛下も恋愛を経てご成婚なさっていることを鑑みても、令和という時代に、ご本人の意思を無視した結婚は許されず、国民に受け入れられるとは思えません。皇族に特定の相手との結婚を促したり、事実上強制しかねない状況でなければ皇室が存続できないとなった場合、現在国民が抱く皇室への敬意やあこがれが大きく損なわれることになるでしょう」
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母として、愛子さまの幸せを願う雅子さまにとって、結婚における自由な選択肢を奪われかねない状況が生まれることに、お心を痛められないはずはない。
「保守派が願う“政略婚”は、愛子さまのお気持ちをまったく無視したものにほかならず、両陛下が賛同されるはずがありません。また意見の広がりに対しても、ご心痛を深められているとお見受けしています」(前出・宮内庁関係者)
だが、ご心痛の雅子さまを逆に激励されるかのように、愛子さまは全国赤十字大会やご養蚕に臨むお母さまを献身的に支えられていた。長年皇室番組を手がける放送作家、つげのり子さんはこう語る。
「愛子さまはご公務も日赤の職員としてのお仕事も充実させようとなさっています。プライベートなお時間はほぼなく、24時間をご公務とお仕事に費やされているほど、お務めに邁進されています。
両陛下と国民のために尽くし続ける24歳の女性は、愛子さまのほかにいらっしゃらないと思えるほどです。ご成年に際して公表されたご感想には、《できる限り両陛下をお助けしていきたい》と綴られています。それを実行し続ける姿に、敬服させられるばかりです。
国会の動きも、淡々と客観的にご覧になっているのではないでしょうか。昨今の愛子さまからは、目の前のお務めに対して、一つひとつ真摯かつ丁寧に臨み、ただ両陛下をお支えしようとされるご決意を感じています」
政略婚包囲網が狭まろうとも、ひたすらにご自身のお立場と使命に向き合われる愛子さま。両陛下と国民は、そんなプリンセスの幸福な未来を願うばかりだ。
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