今夏の“注目銘柄”だったイングランド代表MFの新天地がアーセナルに決まった。ライスは今夏のステップアップが確実視される中、アーセナルが“3度目のオファー”でウェストハムと合意。イギリスメディア『ガーディアン』によると、移籍金は1億ポンド（約181億円）の固定額に加えて、選手のパフォーマンスによって追加される500万ポンド（約9億円）のオプションが付随した、総額1億500万ポンド（約190億円）とのこと。
ライスの移籍金は、2019年夏にリールからコートジボワール代表FWニコラ・ペペを獲得した際の7200万ポンド（約132億円）を大幅に上回る、アーセナル史上最高額に。また、総額では2021年夏にアストン・ヴィラからマンチェスター・Cへと移籍したイングランド代表MFジャック・グリーリッシュの契約解除条項だった1億ポンドも超え、イギリス人選手の移籍金史上最高額を更新。なお、英国内移籍金史上最高額は、2023年1月にチェルシーがアルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデスの獲得に費やした1億630万ポンド（約193億円／当時のレートで約170億円）となっている。
ライスは1999年1月14日生まれの現在24歳。14歳だった2013年夏にチェルシーの育成組織からウェストハムのアカデミーに移ると、同クラブで順調に歩みを進め、2016−17シーズンのプレミアリーグ最終節バーンリー戦でトップチームデビューを飾った。デビュー直後はセンターバックでの出場が多かったものの、2018−19シーズンから中盤の主軸に君臨。大きなケガも少なく、ウェストハム一筋のキャリアで毎シーズンのようにフル稼働してきた。
2022−23シーズンは、18シーズンもの間ウェストハムに在籍したイギリス人MFマーク・ノーブル氏の現役引退に伴い、クラブの“レジェンド”から腕章を引き継いでキャプテンに就任。公式戦50試合に出場して5ゴール4アシストを記録し、クラブのヨーロッパカンファレンスリーグ（ECL）優勝にも大きく貢献した。ウェストハムのトップチームでは公式戦通算245試合に出場して15ゴール13アシストを記録している。
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完全移籍加入に際し、ライスはアーセナルのクラブ公式HPを通してコメントを発表している。
「アーセナルの一員になれたことを光栄に思う。その歴史と、ここでプレーした選手たちが、すべてを物語っている。そして今、アーセナルの一員となり、その他にも加入した選手たちがいる。僕らはかつてのアーセナルを取り戻し、勝利をもたらしたい
ここ数年、このチームが監督とどれだけうまくいっているかを見てきた。本当に良い雰囲気が漂っているね。僕はハングリーだし、毎週、毎週、このクラブのためにすべてを捧げるための準備はできている。これから僕らは旅に出るんだ。楽しみだね」
また、アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督もコメントを発表。新シーズンのライスのパフォーマンスに期待を寄せた。
「デクランが我々の一員になってくれて本当に嬉しい。彼は素晴らしい能力を持った選手で、プレミアリーグやイングランド代表で何シーズンも高いレベルのパフォーマンスを披露してきた。デクランはクラブに確かなクオリティをもたらしてくれるし、ここで成功を収める可能性を秘めた類まれな才能の持ち主だ」
「デクランは24歳という若さでプレミアリーグでの素晴らしい経験を持っている。彼はウェストハムという素晴らしいチームでキャプテンを務め、その姿を私たちも見てきた。最近ではヨーロッパの大会でトロフィーも掲げている。彼が担ってきた責任と役割はとても印象的なものであり、彼が我々の一員となることに興奮している」
2022−23シーズンのプレミアリーグを2位でフィニッシュしたアーセナルは、7シーズンぶりとなるチャンピオンズリーグ（CL）出場権を獲得。今夏のマーケットではチェルシーからドイツ代表FWカイ・ハフェルツ、アヤックスからオランダ代表DFユリエン・ティンバーの完全移籍加入を発表している。今夏3人目の新戦力は、“大本命”と報じられていたライスに決まった。
【投稿】アーセナルがライス加入を正式発表！
Finalising the paperwork ✍️ pic.twitter.com/LDeDc52Mnj— Arsenal (@Arsenal) July 15, 2023
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