「最近観た映画が『スラムダンク』は冷める…」34歳女性のカン違い婚活。“男の趣味”を見下し続けた結果

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2025年05月17日 16:00  女子SPA!

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写真はイメージです(以下同)
 こんにちは。これまで3000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

 髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験を活かし、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

 マッチングアプリなど出会うためのサービスは増えましたが、そうした条件が先行するツールでの出会い方ゆえに相手の品定めが厳しくなってしまう人たちがいます。以前相談にきた佳代子さん(仮名・34歳/ロジスティック企業勤務)もそんな一人でした。

◆最近観た映画が『スラムダンク』なんて許せない

 佳代子さんはマッチングアプリを使い婚活中でしたが、誰と会っても好きにならないそうです。このままではアラフォーになりそうと思って相談にやってきました。

 先日もSEの男性とデートしたそうです。その男性のプロフィールには、「趣味は映画とゲーム」だと書いてありました。

「私はゲームをしないので映画のことを聞いてみたんです。最近観た映画を聞いたら、一昨年の『スラムダンク』(『THE FIRST SLAM DUNK』)だったんですよね。また“このパターン”かと思って興味がなくなってしまって」

「“このパターン”って?」

「趣味はカフェ巡りって書いてあるのに、聞いてみたら行くのがドトールコーヒーとスタバ程度とか。嘘をついているってほどじゃないけれど、盛りすぎで冷めるんです」

 よくあることだと思います。この程度で冷めていたら誰も残らないでしょう。

◆「身長170cm以下」の人とは会わない理由

 他にも、これまで冷めてしまったケースを教えてもらいました。

 身長は163cmの佳代子さんは、デートをする際、相手の身長を見てヒールの高さを決めるそうです。

「相手が170cmと書いてあったからヒールの靴を履いていったのに、会ったら自分より目線の位置が低い男性だったので冷めました。身長で嘘をつくってことは他にも嘘をつくかもしれないし、身長を盛る人は絶対にありえない。経験上、身長が160cm台の人の方が盛っていることが多いので、170cm以下の人は会わないようにしてます」

「身長を盛るのを肯定はしないけど、よくあることですよ」

 アパレル関係の仕事をしている方から話を聞いたことがあるのですが、男性は買い物の際、身長も靴のサイズも大きめに申告することが多いのだとか。だから売る側は「こちらは少しゆったりした作りなので、念のため下のサイズもお持ちしますね」などと伝えて、サイズに合った服を買ってもらうよう誘導するのだそうです。

◆女性だって体重で嘘をついているのに

 そのアパレルの方いわく、女性の場合は自分の洋服のサイズを小さく申告しがちなのだそうです。

 でも「Mサイズです」と言った女性客は、Mサイズを試着して小さいとがっかりして購入しません。だからお店側は「こちらはタイトな作りなので、念のためLサイズもお持ちしました」と、申告より大きいサイズを提案することもあるそうです。

 結婚相談所のプロフィールには体重を入力する欄もあるのですが、女性のボリュームゾーンは40キロ台です。「国民健康・栄養調査(2019年)」によると成人女性の平均体重は53.6キロ。50キロを少し上回る程度の人は40キロ台で過少申告するのでしょう。体重は、対面しても分かりません。

◆自分のことは棚に上げて、男性にだけ正確さを追求

「男性と実際に会ったら、申告されていた身長より小さかったことで、佳代子さんが嫌な気持ちになったのは分かります。そこは、男性には自分を大きく見せたがる傾向があるんだなという程度にとらえて、気にしないようにしては?」

「でも……」

 プロフィール写真の中の佳代子さんは、色白美肌な女性です。別人というほど加工する女性もいる中で、彼女が特別加工しすぎということはありませんが、会った時に「印象が違う」と感じる方もいるかもしれません。

「写真を明るくするぐらい、みんなやってません? 毛穴とか見せたくないですし」

「そうですよね。会ってもらうために、実物より1〜2割ぐらい印象のいい写真を載せるのはありだと思いますよ。それなら、ちょっとでも印象をよくするために身長を少し盛ったり、カフェ巡りとか映画が趣味だと書いたりするのだって、同じって思えませんか?」

「そうなんですけどね……私に寛容さがないってことですか。こんなに苦労して婚活してるのに」

◆その後、佳代子さんが結婚した「意外な相手」

「佳代子さんが努力していることは分かります。その苦労は理解するけど、男性の品定めばかり厳しくしてもうまくいかないと思います。もっと相手をよく知ったら、いい面だって見えたかもしれないですよ」

「そうですよね。アラフォーになるからって余裕がなくなってたと思います」

 佳代子さんはマッチングアプリをやめて、事前にメッセージのやり取りをせずに会える結婚相談所に切り替えることにしました。

 その後、佳代子さんは婚活で出会った男性と結婚されました。夫さんは自己紹介文に「テーマパークが好き」と書いてあったのに、行ったのは学生時代が最後だったそうです。

「少し婚活を休んでみたら、冷静になれました。予定を詰め込みすぎるのはダメですね。疲れている時に会うと、みんな嫌になってしまってました」

◆婚活を頑張った結果、相手への要求が多くなる

 佳代子さんのような自分を棚に上げる方は、男女ともに多いものです。だからといって彼/彼女らに初めから寛容さがないわけではありません。それが本当の姿とは限らないのです。

 婚活により疲弊し、条件先行の婚活サービスを通して会うからこそジャッジが厳しくなっている。そんなこともあるのだと思います。年齢を重ねる焦りのなかで、仕事もしながら、貴重な休日によく知らない異性と会うのを繰り返す婚活は、精神的にも体力的にも消耗します。その労力の見返りを、つい期待してしまうものではないでしょうか。

 本当はいい人なのに、婚活をして偏屈になってしまうのは残念だなと感じます。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

このニュースに関するつぶやき

  • むしろ「でも…」とか「そうなんですけどね…」とか「こんなに苦労して」とか自分にだけ甘い奴の方がキンキンに冷えるwwwww
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