


俺がしていることは羽田さんや、そのご家族への償いなのだ。羽田さんは俺のせいで普通の人生を奪われてしまった。あの不自由な身体が原因で結婚もできていないのかもしれない。あまりに非人道的なことを言われ、俺は思わず大声を出した。




ナツミは確かに言っていた。俺が背負っているものを、一緒に背負うと……。どんなときも一緒に乗り越えていこう、そう言いながら今まで暮らしてきたはずだ。だからこの「罪滅ぼし」は俺だけの問題じゃない、家族の問題なのだ。


ナツミや子どもたちには申し訳なく思っている。羽田さんの要望を叶えようとすれば、家族に迷惑がかかってしまうこともある。けれどこれは仕方のないことだろう。俺だけの問題ではない。家族は俺と一心同体なのだ。
羽田さんとの予定がないときは、できるだけ家族に寄り添っているつもりだ。ただ現実として、彼女のことを優先せざるを得ない場面は多々ある。もう少し経てばおそらく気が済んで、今みたいに要望を言ってくることもなくなるだろう。だからあと少しだけ……どうか我慢してほしいと思っている。
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原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子