DNA型鑑定、不正239件を認定=佐賀県警調査より100件増加―特別監察結果を公表・警察庁

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2026年06月04日 11:31  時事通信社

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時事通信社

警察庁=東京都千代田区
 佐賀県警科学捜査研究所の元男性職員によるDNA型鑑定の不正問題で、警察庁は4日、同県警に対する特別監察の結果報告書を公表した。元職員が関与した643件の鑑定を全て調べ直した結果、県警の調査で不適切とされた130件より多い239件で問題があったとした。

 このうち再鑑定ができなかったケースなど計37件について、捜査に支障がなかったとは言い切れないとした。一方、別人の逮捕や拘束、公判への影響はなかったと結論付けた。

 県警は2024年に不正を把握。25年9月に虚偽有印公文書作成・同行使などの容疑で元職員を書類送検し、懲戒免職とした。警察庁は同10月、県警の内部調査や対策を検証する特別監察を始め、同庁科学警察研究所の専門家など計35人が聞き取りや再鑑定を実施していた。

 報告書によると、新たに判明した不正は「電気泳動」と呼ばれる検査のデータ流用や不実施、資料の取り違えなど110件。うち18件で捜査に支障がなかったとは言えないとした。県警は不正の時期を17年6月以降としていたが、16年8月の不正も判明。一方、県警が認定した130件中1件は不正に当たらないとした。

 件数が増えた理由について、同庁は「態勢や専門知識、確認項目の差だ。結果的に不十分だったが、県警の調査に問題はなかった」と説明した。

 不正には鑑定の誤りや不十分さの隠蔽(いんぺい)、決裁時に上司の指摘を避けるための日付や数値のごまかしといった特徴が見られたという。ただ、動機については本人の記憶のあいまいさや公判が控えていることなどを理由に明かさなかった。

 その上で、不正の背景には元職員の倫理意識の欠如に加え、多大な業務負担▽作業工程のチェック不足▽データや機材管理の不備―などの要因があったと分析。対策として各都道府県警への指導を強化し、定期的に監査することや、外部有識者に「鑑定アドバイザー」を委嘱し、意見を求めることなどを挙げた。鑑定作業の厳格化や職員サポートの強化などの再発防止策について通達を発出。業務量を減らすため、鑑定が必要な事案の整理なども検討する。 

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