
今夏(2026年)までに、「エルニーニョ現象」が発生する確率は90%と高まっています。夏場にエルニーニョ現象が発生すると日本は冷夏になりやすい傾向がありましたが、2000年代はエルニーニョでも記録的な高温となっています。気象庁は、今年から最高気温40℃以上を「酷暑日」とし名称を追加しました。今年の酷暑日の地点数は、直近10年間の平均と同程度か、やや多くなる見込みです。今年も災害級の暑さに警戒が必要です。
今夏までにエルニーニョ現象90%で発生
気象庁は、今夏(2026年)までに「エルニーニョ現象」が発生する確率が90%と発表しました(5月12日発表)。
また、米海洋大気局(NOAA)は5月14日、非常に強いエルニーニョとなる確率が2026年後半までに37%と発表しました。
エルニーニョ現象は海で起こる現象ですが、発生すると世界の天候に影響を及ぼすため懸念されています。
「エルニーニョ現象」とは?

エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のことです。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれています。エルニーニョ/ラニーニャ現象は、海で起こる現象ですが、発生すると大気にも影響を及ぼし、世界各地で気圧配置などがいつもとは違った状態になります。雨や雪の降りやすい場所や、風の吹き方、気温などが変わってくるため注意が必要です。
エルニーニョでも高温 2000年代から傾向変わる

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エルニーニョ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が低下し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が不活発となります。このため日本付近では、夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱くなり、冷夏や日照時間が少なくなる傾向があります。
実際、1993年はエルニーニョ現象による冷夏と日照不足で米が不作となり政府が緊急輸入を行うなど「平成の米騒動」と呼ばれる深刻な米不足に陥りました。一方、近年ではエルニーニョ現象が発生した2023年や2018年などでも記録的な高温となるなど、地球の温暖化などにより毎年のように災害級の暑さが続いています。
気象庁は今夏の天候について、エルニーニョ現象が発生する可能性も含めて大気・海洋の状態を予測し、日本付近は高温になる可能性が高いと発表しています。
今年の夏はチベット高気圧の日本付近への張り出しは平年程度、太平洋高気圧の本州付近への張り出しはやや強い予想で、日本付近は暖かい空気に覆われやすい見込みです。
新名称40℃以上「酷暑日」に警戒

気象庁は、今年から最高気温40℃以上の日の名称について、「酷暑日(こくしょび)」とすると決定しました。
日本気象協会が独自の予報モデルで解析した結果によると、2026年の酷暑日の地点数は、直近10年間の平均と同程度か、やや多くなる見込みです。全国の酷暑日地点数が年間で過去最高(延べ30地点)となった昨年2025年ほどの多さではないものの、全国の延べ7〜14地点で40℃以上の「酷暑日」が観測される見込みです。近年の記録的な高温に次ぐレベルの暑さになる可能性があります。
特に東日本・西日本を中心に、今年の夏は早い時期から厳しい暑さとなる日も予想されており、天気予報やニュースの中で「酷暑日」という言葉が早くも使われる場面が出てくる可能性があります。
「酷暑日」という言葉を見聞きした際には、熱中症リスクが極めて高い状態となるおそれがあります。エアコンの適切な使用や外出予定の見直し、こまめな水分・塩分補給など、いつも以上に熱中症対策を意識するようにしてください。
熱中症情報や熱中症警戒アラートなどの情報も、あわせて確認するようにしましょう。
