限定公開( 4 )

例年5月は「REON POCKET」の新作が出る季節であるという文言は先月にも書いた。てっきり今年の新製品は「REON POCKET PRO Plus」なのだと鼻息荒くご紹介したら、さらに5月に新製品が出た。先に言ってよもー。
そんなわけで例年通り5月発表の最新モデルが、「REON POCKET 6」である。「PRO」シリーズは2025年に出たワールドワイド共通ガン冷えフラッグシップモデルだが、今回の「6」は従来シリーズの延長線上にある小型モデルとなっている。体験会が実施されたので、早速出かけてみた。
●REON POCKETのターゲット
REON POCKETの海外展開は22年の「REON POCKET 3」から始まった。最初は香港だけである。24年の「REON POCKET 5」では世界7カ国、25年のREON POCKET PROでは20カ国での販売を始めている。
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韓国、香港、フランス、ドイツが好調で、ひたすら暑い国よりも四季がある国のほうが需要が高いということが分かってきた。単純に冷やすだけより、多様な温度変化に対応できるところが評価されたということだろう。
一方日本においては、もう少し細かいデータがある。売れているのは圧倒的に都市圏で、 ユーザーの4割が東京在住者、関東圏で6割を占める。特に公共交通機関で通勤するビジネスマンが中心だ。
利用シーン別の統計では、半分が「通勤時」となっている。筆者が勝手に想定していた屋外作業が2番目に続くが、数字的には11%であり、3位以下の他の用途より多少多い程度である。
こうしたニーズから、オリジナルREON POCKET後継モデルであるREON POCKET 6は、通勤にフィットするパワフルな冷却性能へフォーカスした。最大のポイントは、PROで搭載されたデュアルサーモモジュールを、従来と変わらない小型筐体に押し込んだことだ。
従来のシングルモジュールでは、冷えが物足りないという意見があった。それゆえにPROが登場したという経緯があるのだが、PROはバッテリーも強化したことで本体が大きくなり、小柄なアジア圏のユーザーには若干大きいと感じる。一方全体的に大柄な欧米人は、PROのサイズでも特に大きいとは感じていないという。
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従来機からサイズを変えずにサーモモジュールを2つ搭載するため、モジュール1つずつはPROより少し小型のものを新規開発している。肌に触れる金属面も、PRO同様縦長になっており、よりフィットするよう途中でくの字に曲がっている点も同じだ。
バッテリーモジュールも刷新された。従来の約1.5倍の高速充電に対応し、約60分で80%を充電できる。朝起きて充電を忘れていたことに気づいても、出勤準備をしている間に充電すれば十分間に合う。
一方で駆動時間は、REON POCKET 5と比べると「COOLレベル4」使用時で7時間半から5時間半と、若干短くなっている。モジュールが2倍なので、それだけ冷えるが電力は食うというわけだ。
とはいえ、総務省統計局の「令和3年社会生活基本調査」によれば、日本全国の通勤・通学時間は最長の神奈川県でも往復で平均1時間40分である。長く見積もっても4時間動作すれば、まず問題ないだろう。
また本体のみのコントロールも、PRO並みに充実させた。アプリで調整することなく、ボタン押しでモードや強弱が変更できる。実質的に「小さいPRO」なのが、REON POCKET 6の正体といえるかもしれない。
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●実際の冷え具合は?
体験会では、会場の温度を35℃近くまで上昇させ、その中でREON POCKET 6と、4月に発売されたばかりのREON POCKET PRO Plusの両方が比較できた。
双方を付け替えながら冷え具合をチェックしてみたが、体感としての違いは分からなかった。実際の冷却性能についても、PRO Plus同様、従来モデル比で冷却面温度を最大2℃低下させている。
また装着性についても、PRO Plus同様の改善が行われていることが分かった。アーム部が以前のモデルのように平坦ではないため、首に引っかかるというよりは、立体的に肩に引っかかるようになっている。またアーム自体もPRO Plusより細身ではあるが、同じようにフレキシブルに曲がる素材に変更されている。
サンプルをご提供いただいたので、別の取材日に電車の中で使ってみた(機材協力:ソニーサーモテクノロジー)。
重量はPROシリーズよりも100g程度軽いので、自重で下がってくるような感じはない。PROよりも厚みがないので、背中がもっこりする感じもない。
また吹き出し口もPRO Plus同様の工夫がある。一段前に倒れるようになっているのだ。これにより、自転車に乗って前傾姿勢になっているときも、後頭部に吹き出し口が刺さることも回避できる。また同様に1段伸びるので、襟の高い服を着ていても問題なく排気できる。このエアフローの確保は、「冷える」の絶対条件なので、こうした工夫は非常に重要だ。
カラーリングは、従来モデルよりもかなり輝度を落としてホワイトグレーに近くなっている。白いシャツの下に入れても、このほうが透け感がないのだという。特に夏場でも白ワイシャツやブラウスを着なければならず、通勤時に背中を見られがちな人にとっては、このカラーリングは歓迎されるだろう。
また今年初めて、6月22日から2週間、関東エリアのみだがテレビCMが放映される。加えて山手線・横須賀線・総武線快速でも電車広告が展開される。REON POCKETは、製品が認知されれば約半数は購入するという特性があるので、認知を広げることは重要だ。特に今年も暑くなる気配が濃厚となる6月下旬は、缶ビール同様、広告に釣られる人は多そうだ。
過去、あまりにもニーズが過熱したため、生産が追いつかず売り切れとなることもあったが、昨今は生産拠点をベトナムへ移管して生産能力を増強したという。供給体制も万全のようだ。
●次のステップは?
REON POCKET 6は、アジア圏を中心に展開するモデルである。逆にいえば、欧米向けにはPRO Plusで展開しており、REON POCKET 6は販売されない。
こうした地域性は、冷感という感覚にも違いがあるようだ。日本ではそれほど大きなニーズはないが、東南アジアや台湾南部あたりでは、冷感を感じるために「風」がほしいというリクエストが強いという。
4月上旬に中国の深センに出張したのだが、その時に電気街で大量に売られていたのが、ハンディファンである。日本で見かけるようなプロペラが付いているようなものではなく、見た目は小型のドライヤーみたいな、ガン型の製品である。以前も日本には小型エアブロアとして類似製品が入ってきているが、ああいうタイプである。
一度深センのホテル内でそういうファンを使っている人を見かけたが、風をダラダラとずっと当てるというよりは、身体のあちこちに強風を吹き付けて、身体にまとわりついた暖気を吹き飛ばすといった使い方をしていた。
確かに暑い外から冷房の効いた室内に入ったときでも、しばらくは冷気を感じない。そこで暑さを一瞬で吹き飛ばして室内温度に馴染ませるというのは、一つの知恵といえるかもしれない。
ソニーサーモでも、文化やライフスタイルに合わせた温度調整ソリューションを展開するということで、現状のREON POCKETとは別製品として、風に関する商品も考えていきたいとしている。
東京でも、猛暑日を記録した日数が22年から増加傾向にあり、ネッククーラーやハンディクーラーはもはや健康を維持するために必須の商品となりつつある。制服やユニフォームをどこまで維持するかも、社会課題として考えるべきタイミングなのかもしれない。
一方で、脱ぐだけ脱いでも涼しくなるわけではない。全裸が一番涼しいとは限らないのである。地球環境を一国でコントロールできるわけではないので、今は当たり前の格好で暑さに負けないという工夫を、それぞれが考えて選択していくしかないだろう。
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