ソニー「α7R VI」は積層型センサーで描写力に加えて機動力も向上した

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2026年05月15日 07:40  ITmedia NEWS

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新型センサーと画像処理エンジンを搭載してワンランクアップした「α7R VI」

 ソニーから「α7Rシリーズ」の6代目となる「α7R VI」が発表された。Rは“resolution”のRとあって、α7シリーズの中でも高画素をウリとするモデルだ。


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 初代α7R(2015年発売)は2400万画素が中心の時代に3640万画素で登場した。前モデルの「α7R V」が約6100万画素。そして今回のα7R VIは約6680万画素になった。数字的には大きな差はないように見えるが、実は中身が大幅にレベルアップしたのである。


 メディア向けの体験会で実機に触ってきた。


●センサーは積層型に進化


 まずはセンサーの高速化とα7 Vと同じ画像処理エンジン「BIONZ XR2」。


 イメージセンサーは、α7Rシリーズ初の積層型センサーになり、読み出し速度が5倍以上に上がった。前モデルは読み出し速度は遅めで、電子シャッター利用時は歪みが出やすかったが、今回は高速化で実用的に。


 AF/AEの演算も秒60回に増え、リアルタイムAFも進化し、超高速連写やプリ撮影にも対応。リアルタイムAFは、α1 IIやα9 IIIと同等の性能を持ち、人物の姿勢推定アルゴリズムやより小さな被写体でも認識するようになった。位相差AFは759点で全体の約94%をカバーする。


 連写はブラックアウトフリーで秒30コマを実現。6680万画素でこの速さは画期的だ。


 つまり高画素モデルでありながら、高速性も身につけたのがα7R VIなのである。


 メディア向けの体験会では「描写力+機動力」という表現をしていたがまさに機動力の強化がめざましい。そうなるとフラッグシップ機のα1 IIと比べてどうなのか気になるところ。


 どちらも積層型センサーであるが、α1 IIセンサーにメモリも搭載することでより高速化しているのに対し、α7R VIはそうではない。高画素になるほどどうしても読み出し速度は落ちるが、それを積層型センサーにすることで補ったものと思っていいだろう。


 電子シャッター時のシャッタースピードが最高1/8000秒というのもα1 IIには及ばない。


 立ち位置的には、超高速連写撮影がメインの人や速度重視の撮影をするならフラッグシップのα1 IIや、速さ命のα9 III、画質重視でありながら時には速さも必要という「描写力と機動力」の両方を求める人はα7R VIが最適となろう。


 描写力が一番重要なモデルであるから、そちらも進化。画像処理エンジンはAI処理機能を内蔵したBIONZ XR2を採用。この辺の基本性能は一足先に登場したα7 Vの世代と思っていい。ダイナミックレンジはダイナミックレンジは最大約16stopに増えた。


 α7 Vで採用されたディープラーニングを採用したAWBの色再現性の向上は、さらにIRセンサーも加えてレベルアップ。前モデルが苦手としていた森の中のシーンでも色かぶりを抑えて適正なホワイトバランスをオートで得ることができる。


 続いてボディの話。基本デザインは前モデルと変わらず。


 背面のモニターはチルト+バリアングルのマルチアングル式だ。


 ボディ回りで注目したいのは3点。一つはファインダー。EVFのクオリティが格段に上がった。


 EVFの画素数こそ約944万ピクセルと前モデルと変わらないが、約3倍明るくなり、DCI-P3相当の広い色域に対応し、HDR表示も可能になり……肉眼でぱっと覗いただけで見やすくてきれいになったのが分かるレベルで素晴らしい。発色や階調がぐっと良くなった。


 最近のミラーレス一眼は動画側に軸足を置いた製品が増えているが、このα7R VIは静止画側、つまり写真を撮ることに軸足を置いており、ファインダーの高性能化にもそれが現れている。


 2番目はバッテリー。


 バッテリーが新しくなった(つまり従来との互換性はない)。容量は約130%に増え、公称の撮影可能枚数もファインダー使用時で約440枚から約600枚に増えている。


 同時にバッテリーチャージャー「BC-SAD1」も発売。こちらは希望小売価格が2万350円。バッテリーパック(NP-SA100)は希望小売価格が1万6500円だ。


 バッテリーは少し大きく重くなったが、バッテリーとメモリカードを含むボディの質量は前モデルの約723gから約712gと10gと減っており、全体が重くなってはいないかという心配は不要だ。


 バッテリーを2つ搭載できる縦位置グリップも専用のものとなる。希望小売価格は6万2700円だ。


 3番目は細かい事だが、ボタンにバックライトがついた。暗所で撮影するときにありがたい。


 メディアは、CFexpress Type AとSDカードのデュアルスロット。これは前モデルと同様だ。


 静止画メインのモデルではあるが、動画に関しても強化され、前モデルでは8Kで24fpsだったものが、今回は30fpsまでいけるようになった。4K なら120fpsにも対応している。


 価格は市場想定価格で約74万円(オープンプライス)。前モデルより上がっているが前モデルは22年発売だったので、そこからの約4年を考えると致し方ないところだ。新たに獲得した高速性やコストアップにつながる積層型センサーの採用を考えると、α1 IIよりは安く抑えているな、ともいえる。α7 Vとα1 IIのちょうど間に位置する価格だ。


 α7シリーズの中でもっとも解像度が高く描写力に優れたモデルで、何よりそこが最優先。その上、電子シャッターでの撮影が実用的になり高速性も得たのでより撮影の幅が広くなったモデルといってよさそうだ。


 少し体験した感触としては、何より高画素機でありながら気持ちよく容赦なく高画素(つまりデータ量がでかい)の写真を撮れる快適さと、ファインダーが素晴らしい。写真撮影に軸足を置いたモデルとして魅力的だ。


 連写はそこまで使わないという人にも速く賢くなったAFやより正確になったAWB、広いダイナミックレンジと、バッテリーの持ちが良くなったのは魅力的だ。


 なお、同時に新しいレンズも発表された。「FE 100-400mm F4.5 GM OSS」。100-400mmという望遠ズームは以前からあるが、それはF4.5-5.6とF値が可変で、ズーミングでレンズが伸縮するタイプだ。


 今回の100-400 F4.5は、ズーム全域でF4.5でインナーズームなのでレンズの伸縮による重量バランスの変化もない、ワンランク上の望遠レンズだ。重量は1840g。価格は市場想定価格が73万円前後となる。



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