
気象庁は6月10日、春からエルニーニョ現象が発生しているとみられ、今後、秋にかけてもエルニーニョ現象が続く見込みと発表しました。エルニーニョ現象発生で、日本の天候への影響はどうなるのでしょうか。過去の事例とともに解説します。
エルニーニョ現象が発生しているとみられる 冬にかけて続く可能性

気象庁は6月10日、春からエルニーニョ現象が発生しているとみられると発表しました。今後、秋にかけてもエルニーニョ現象が続く見込みです。さらに、エルニーニョ現象は冬にかけて発達して最盛期を迎えることが多く、冬にかけても続く可能性があります。
エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のことをいいます。そんなエルニーニョ現象の中で非常に強いものはスーパーエルニーニョとも呼ばれます。一般的に海面水温が平年より2℃を超えるような場合にいわれ、気象庁の資料によりますと、今年の秋には2℃を超える可能性が高いと予測されています。
エルニーニョ現象でも猛暑の夏に

エルニーニョ現象が発生すると、日本付近では夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱くなり、冷夏になりやすいといわれています。ただ、前回のエルニーニョ発生時の2023年を振り返ると、日本の夏の平均気温は基準値(1991〜2020年の30年平均値)からの偏差が+1.76℃と統計開始以来、2024年に並び2位タイの高温となりました。
今年の夏の天候についても、気象庁はこのエルニーニョ現象が発生しているとみられる海洋と大気の状態も含めた予測に基づき、日本付近は高温になる可能性が高いと予想しています。
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勢力の強い台風に注意を

エルニーニョ現象は台風にも影響をもたらします。エルニーニョ現象発生時は台風の発生場所が通常よりも南東にずれる傾向があり、台風が日本へ接近する際は、海上を進む距離が通常時より長くなるため、強い勢力で接近しやすくなります。
過去の事例を振り返ってみると、いわゆるスーパーエルニーニョが発生した2015年は、台風の発生数は27個と平年を上回り、そのうち16個が非常に強い勢力にまで発達しました。台風21号により与那国島では歴代1位となる最大瞬間風速81.1メートルを記録。また、台風18号から変わった温帯低気圧と台風17号の影響で9月には関東地方と東北地方で記録的な豪雨(平年27年9月関東・東北豪雨)となりました。茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊するなど甚大な被害を及ぼしました。
このように勢力の強い台風が接近すると、災害が発生する可能性が高くなります。エルニーニョ現象が続くと予想される今年は、改めてハザードマップの確認や非常持ち出し袋の確認をするなど日頃から防災意識を高めておくと良さそうです。

