先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が18、19両日、パリで開かれる。中東情勢の緊迫が世界経済に与える悪影響への対応策を協議。レアアース(希土類)を含めた重要鉱物の安定調達に向け、市場を支配する中国に依存しないサプライチェーン(供給網)の構築も議論する。
日本からは片山さつき財務相らが出席する見通し。6月のG7首脳会議(サミット)に向けて、共同声明の採択を目指す。
エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続く中、原油価格の高騰で世界経済は景気減速とインフレが同時進行するスタグフレーションのリスクに直面。金融政策を含めた加盟国間の政策協調が課題となる。
経済安全保障の強化も主要テーマの一つ。中国は世界生産の大半を握るレアアースの輸出規制を「武器化」し、対立する国・地域に経済的威圧を加えてきた。今月上旬に開かれたG7貿易相会合の閣僚声明も中国を念頭に、経済的威圧への「重大な懸念」を表明。財務相会議でも、レアアースの供給網の多様化や戦略備蓄のほか、廉価な中国産に対抗するための「最低価格制度」の導入などが検討されそうだ。
中国を巡っては、経常収支の不均衡の是正に向け、過剰生産問題を含めた非市場的慣行への対抗も議題となる。
また、米アンソロピックの「クロード・ミュトス」をはじめ最先端AI(人工知能)を悪用したサイバー攻撃への懸念も共有。金融機関のシステムが攻撃を受け、市場全体が大きく混乱する恐れがあり、対応が急がれている。